IBM Watson Personality Insights 機能で性格分析してみましょう

Watsonシリーズも第3弾です。第1弾第2弾もご覧下さい。
今日はWatsonを使って長文から性格分析を行なってみたいと思います。

まずまだ利用登録していない方はIBM Bluemixに登録しましょう。

Personality Insights

Personality Insightsはどういった機能なのでしょうか。今回も概要を引用します。

Personality Insightsは、パーソナリティーの特性を抽出して分析することで、人やエンティティーに関するアクション可能な洞察を引き出し、その結果エンド・ユーザーに高度にパーソナライズされた対話を提供します。このサービスは、パーソナリティーの特性を、ビッグ・ファイブ、価値、ニーズの3つの次元に分割して出力します。Personality Insightsは、最低1,200単語以上のテキストを入力して使用することを推奨します。
(引用元: https://www.ibm.com/watson/jp-ja/developercloud/personality-insights.html)

ビッグファイブと価値とニーズを分析することが可能みたいです。

ビッグファイブ
 1. 知的好奇心(大胆性、芸術的関心度、情動性、想像力、思考力、現状打破)
 2. 誠実性(達成努力、注意深さ、忠実さ、秩序性、自制力、自己効力感)
 3. 外向性(活発度、自己主張、明朗性、刺激希求性、友好性、社交性)
 4. 協調性(利他主義、協働性、謙虚さ、強硬さ、共感度、信用度)
 5. 感情起伏(激情的、心配性、悲観的、利己的、自意識過剰、低ストレス耐性)
価値: 現状維持、変化許容性、快楽主義、自己増進、自己超越
ニーズ: 挑戦、親密、好奇心、興奮、調和、理想、自由主義、社会性、実用主義、自己表現、安定性、仕組

結構な種類のパラメータを取得できます。各項目にはそれぞれのpercentileやraw_scoreが付随します。

無料のプランはこうです。

毎月最初の100回のAPI呼び出し。すべてのティアには、英語、アラビア語、日本語、スペイン語と、ビッグ・ファイブ、価値、ニーズの3つのパーソナリティー・モデルが含まれます。
(引用元: https://www.ibm.com/watson/jp-ja/developercloud/personality-insights.html)

 

簡単なPHPプログラムでPersonality Insightsの値を取得しChart.jsを利用したビッグファイブのグラフ化を行ないたいと思います。Chart.jsの利用についてはこちらを参考にさせていただきましたー!

事前にIBM Bluemixに登録してサービスを作成し、サービス資格情報タブからusernameとpasswordを取得しましょう。5行目と6行目で利用しています。

まずはPHPプログラムです。

そしてHTMLコードです。

 

実行してみました。

入力は青空文庫から「吾輩は猫である」を借りてきました。1章の途中まで約6000文字を入力として使いました。

 吾輩わがはいは猫である。名前はまだ無い。
 どこで生れたかとんと見当けんとうがつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪どうあくな種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕つかまえて煮にて食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌てのひらに載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始みはじめであろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶やかんだ。その後ご猫にもだいぶ逢あったがこんな片輪かたわには一度も出会でくわした事がない。のみならず顔の真中があまりに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと煙けむりを吹く。どうも咽むせぽくて実に弱った。これが人間の飲む煙草たばこというものである事はようやくこの頃知った。
(中略)
座敷の中から「この馬鹿野郎」と怒鳴どなった。この主人は人を罵ののしるときは必ず馬鹿野郎というのが癖である。ほかに悪口の言いようを知らないのだから仕方がないが、今まで辛棒した人の気も知らないで、無暗むやみに馬鹿野郎呼よばわりは失敬だと思う。それも平生吾輩が彼の背中せなかへ乗る時に少しは好い顔でもするならこの漫罵まんばも甘んじて受けるが、こっちの便利になる事は何一つ快くしてくれた事もないのに、小便に立ったのを馬鹿野郎とは酷ひどい。元来人間というものは自己の力量に慢じてみんな増長している。少し人間より強いものが出て来て窘いじめてやらなくてはこの先どこまで増長するか分らない。
(引用元: http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html)

出力はこんなグラフです。

 
知的好奇心に溢れる猫なんですね(゜-゜)

●この記事を書いた人