Unityソリューションカンファレンスレポート

先日、Unityソリューションカンファレンス2014というイベントに弊社の川崎、朝日田が登壇するということで、そのお手伝いをするという名目で、しれっとご一緒させて頂きました。

Unityソリューションカンファレンスとは、最近Unityがゲーム以外の分野で利用されることが多くなってきたので、そんなことをしている人達やそんなことに興味がある人達が集まって知見を共有しましょう!ということで、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが今年から主催しているイベントです。
初回ということもあるのか、毎年行われているUNITE JAPANよりは規模は小さめで、約300名程のイベントでした。(http://japan.unity3d.com/events/usc2014/

 

2つほど公演を聞きましたので、ここに共有させて頂きます。

 

まず1つ目。

VR×Unityによる広告プロモーション(面白法人カヤック 天野清之さん)

いきなり女の子の絶対領域を光らせるという話から始まって何の話が始まるのかと思ったら、その後は真面目な話でした。
紹介された作品は4つでした。

①INPEX LNG PROJECT TOUR RIDE
Oculus Riftを使ったバーチャル工場見学です。
モスクワで行われたエネルギー博に出展して大好評だったそうです。
http://amanokiyoyuki.tumblr.com/post/92507033511/inpex-lng-project-tour-ride-21st

 

②FRUiTSの青木正一さんの1800枚の写真VR
Oculus Riftを使ったバーチャル写真展です。
宇宙空間のようなところに写真がマトリクス状に並べられています。
http://amanokiyoyuki.tumblr.com/post/100303396636/fruits-oculus

 

③音楽ライブでアーティストと観客が共有するソーシャルスクリーン
ライブでアーティストがOculus RiftとLeap Motionで映像と音楽を操作し、
その映像が観客の見ているスクリーンに流れます。
http://amanokiyoyuki.tumblr.com/post/97442006181/i-9-5-oculus

 

④渋谷で女子高生とバーチャルデート
明治エッセルスーパーカップの20周年キャンペーン。
Oculus Riftで放課後の教室にいる女の子のキス顔が見れます。
http://amanokiyoyuki.tumblr.com/post/95285912216/20

 

撮影した動画の編集にはKolor社の「Autopano Video」や「Autopano Giga」を使用しているそうです。
ライブのソーシャルスクリーンではオキュラスの2眼を観客の見る1眼にする変換が大変だったことや、カラーグレーディングとして、教室の両サイドを少し暗くしたこと、撮影に使用したGoProの電池がすぐ切れたことなど現場の話が聞けました。
そんなお話の中でも「お客さんが見て直ぐわかるように意識した」とか「文字に頼らないようにした」とか「スタッフの作業がほとんど必要ないようにした」といった言葉が多かったのが印象的でした。

 

 

2つ目。

学べる未来の遊園地(チームラボ 杉野裕則さん)

とてもゆっくり喋る方で、時間内に終わるのかなぁと思ったのですが、終わってみたら20分ほど余って質疑応答の時間になっていました。
イベントを通して沢山の子供達に実際に遊んで貰うことで体験して欲しい内容についてお話されました。

紹介された作品は5つでした。

①つながる!積み木列車
同じ色の積み木を間隔を置いて並べるとそこに線路が出来て電車が走ったり、川が通ったりします。
子供達が自由に積み木を配置して、好きなように空間を作ることが出来ます。
http://kids.team-lab.com/attraction/trainblock/

 

②お絵かき水族館
子供達が書いたサカナの絵が実際に泳ぎだします。
泳いでるサカナに触れるとサカナが逃げます。
http://kids.team-lab.com/attraction/aquarium/

 

③天才ケンケンパ
○△□に合わせて上手くケンケンパしていきます。
上手くいけばいくほど音や映像が綺麗になっていきます。
http://kids.team-lab.com/attraction/kenkenpa/

 

④小人が住まうテーブル

テーブルに小人がうようよ歩いています。
テーブルの上に物を置くと小人がジャンプして乗り越えていったりします。
http://kids.team-lab.com/attraction/kobitotable/

 

⑤まだかみさまがいたるところにいたころのものがたり
とても大きいスクリーンに表示されている象形文字に触れると動物が出てきます。
とてもアート性が強い作品です。
http://kids.team-lab.com/attraction/stgse/

講演冒頭で日本は個人評価、西洋はチームプレイでみんなで1つ。共創ということがとても大切だとお話されていました。
作品の全てにそれぞれの意味があり、子供達は作品で遊ぶことによって、バランス間隔や判断力、協調性や譲り合い精神、論理的思考力など生きて行く上で大切な様々な事を無意識に体験できるようになっています。
親は子供にアートに触れさせたい、体を動かして遊ばせたい。子供はゲームがしたい。親子両方の願いを叶える形の作品になっているということでした。

 

 

以上、Unityソリューションカンファレンスで聞いてきた講演の2社の内容の共有でした。
どちらの作品も実際に使うユーザーの事をとても考えて、イメージして作られているという事が伝わってきます。
今日の講演の内容を活かして、自分もSocial Good ! なアプリケーションを作っていきたいと思います。

●この記事を書いた人